〈相談者に対する苦情処理委員会のコメント〉
対応はホームによって異なります。ホームの協力医療機関以外の通院介助や入退院時・入院中のサービスは、重要事項説明書※の添付資料である「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅が提供するサービスの一覧表」に、入居者が個別の利用料(全額自己負担)を支払うことによって提供可能なサービスかどうか明記されています。サービス内容が入居契約書※や管理規程※、重要事項説明書に明記されていなければ、サービスに含まれませんのでご注意ください。
〈解説〉
有料老人ホームでは、緊急時など必要に応じて通院介助を行いますが、そのサービスが介護保険対象サービス内なのか、実費で行うサービスなのか、またその範囲などは管理規程等に定められており、ホームによって異なります。通院介助について、そもそも対応しないホームもあります。ホームのサービスは配置職員数にも関係しますので、必ずしも全員の希望通りに実施されるものではありません。
サービスの範囲については、重要事項説明書の「有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅が提供するサービスの一覧表」や入居契約書・管理規程等をよく読んで、ホームが提供しているサービス内容を書類上で確認しましょう。
※重要事項説明書:ホームの設置者、建物、各種サービスの内容や費用、職員体制や入居者の状況など、重要事項を記載した書類。契約締結時には、ホームの設置者がこの書面に沿って十分な説明を行い、説明者と説明を受けた方の署名を行うことが義務付けられている。
※入居契約書:ホーム利用に関する権利・義務を定めるために、入居者とホームの設置者側との間で交わすもっとも重要な書類です。費用の負担とサービスの内容、身元引受人の役割、契約解除の要件、前払金の返還金算定方式とその支払時期等が記載されています。
※管理規程:入居契約に基づきホームで生活するための詳細事項が書かれたものです。管理費や食費、そのほかに必要な各種料金、ホームが提供するサービスの具体的な内容と費用、その利用方法などについて細かく定められています。