ホームへの入居を考えるうえで、ホームに関する情報を集め、充分に検討することが大切です。
パンフレット
パンフレットには、費用、ホームの規模や居室の間取り、周辺も含めた立地条件、サービスの内容などが自由に掲載されています。
パンフレットや新聞等での募集広告は、入居するホームを知るうえで重要な役割を果たすことから、当協会では、広告表示ガイドラインを設けるなど、適正な内容での表示がされるよう、会員ホームにお願いしています。
重要事項説明書
設置者やホームの概要、各種サービスの内容や費用、職員体制や入居者の状況などの重要な事項を記載している書類です。都道府県等ごとに定めた書式で記入されていますので、複数のホームの情報を比較検討できます。契約締結前に、設置者がこの書面にそって十分な説明を行ったうえ、説明者と説明を受けた方の署名を行うことが義務づけられています。
重要事項説明書の内容
* 厚生労働省「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」より
1.事業主体概要(ホーム運営事業者についての情報)
事業主体名と所在地・連絡先、代表者名、設立年月日
2.有料老人ホーム事業の概要(ホーム概要についての情報)
施設名、所在地、交通手段、連絡先、管理者名、事業開始年月日、類型、介護保険事業者番号、特定施設の指定日など
3.建物概要(ホームの土地・建物についての情報)
土地・建物の面積、所有関係、居室区分、面積・居室数、共用施設、消防用設備など
4.サービスの内容(運営基本事項についての情報)
運営方針、サービスの特色、介護サービスの内容、医療連携の内容、協力医療機関の名称・協力内容、入居後に居室を住み替える場合の内容、入居に関する要件、契約解除の内容、体験入居の内容など
5.職員体制(職員体制についての情報)
常勤・非常勤別の職員数、介護職員の資格取得状況、夜間最少時・平均時の職員数、管理者の状況、介護職員等の業務経験年数など
6.利用料金(必要な費用の情報)
支払い方式、利用料金のプラン(前払金、管理費等月額の費用)、各費用の算定根拠、前払金の償却開始日、短期解約特例期間内・期間外の返還金の算定方法、前払金の保全先など
7.入居者の状況(入居者についての情報)
年齢・要介護度別の入居者数、入居率、前年度退居者数など
8.苦情・事故等に関する体制(苦情対応窓口等についての情報)
苦情対応窓口、損害賠償責任保険の加入状況、利用者等の意見を把握する体制など
9.入居希望者への事前の情報開示(情報開示状況についての情報)
入居契約書・管理規程・事業収支計画書・財務諸表の開示状況など
10.その他(運営懇談会等についての情報)
運営懇談会の有無、提携ホームへの移行など
別添1)事業主体が当該都道府県、指定都市、中核市内で実施する他の介護サービス(介護サービス事業所の情報)
事業主体が運営する他の介護サービスの種類・事業所名・所在地など
別添2)有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅が提供するサービスの一覧表(サービス内容の情報)
介護サービス、生活サービス、健康管理サービス、入退院時・入院中のサービスの提供の有無と費用負担
※重要事項説明書の様式は、都道府県等ごとに「有料老人ホーム設置運営指導指針」に定められるため、項目が一部異なることがあります。
事業主体が当該都道府県、指定都市、中核市内で実施する他の介護サービス
ホームの事業主体が運営する他の介護サービスの種類や事業所名などをまとめたものです。重要事項説明書に添付されます。
有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅が提供するサービスの一覧表
介護サービスの内容や費用負担などをまとめたものです。重要事項説明書に添付されます。
入居契約書
入居契約書は、ホーム利用に関する権利・義務を定めるために、入居者と事業者側との間で交わすもっとも重要な書類です。費用の負担とサービスの内容、身元引受人の役割、契約解除の要件、一時金の返還金算定方式とその支払時期等が記載されています。
全国有料老人ホーム協会刊「有料老人ホーム標準入居契約書」より
◆総則
◆提供されるサービス
◆使用上の注意
◆費用の負担
◆契約の終了
◆身元引受人・返還金受取人 等
◆その他
管理規程
管理規程は、入居契約に基づきホームで生活するための詳細事項が書かれたものです。
管理費や食費、そのほかに必要な各種料金、ホームが提供するサービスの具体的な内容と費用、その利用方法などについて細かく定められています。
その他
これらの書面のほか、場合により、次のような書面も大切な情報です。
- 東京都民に対して募集活動を行う際に交付が義務である「東京都消費生活条例による表示」
- 介護保険の事業者指定を受けているホームでの、介護保険の利用についての契約書や運営規程、重要事項説明の書面
上記のような有料老人ホーム事業者が行う表示行為においては、消費者に有料老人ホームを適切に選択していただくため、各種の規制やガイドラインがあります。