(ご家族からの質問)
自宅での介護が困難になり、母親が有料老人ホームに入居することになった。入居の検討にあたって、事前に入居契約書の内容を確認したいため、入居契約書の交付をホームに依頼したが、対応してくれない。入居契約書は入居契約時でなければ受け取ることができないのか。
≪相談者に対する苦情対応委員会のコメント≫
ホームは入居検討者に対して入居契約書を公開し、求めに応じて交付する義務を負っていますので、ホームにお申し付けください。
~入居を検討している方へ~≪トラブル回避のためのチェックポイント≫
入居契約書は契約にあたって重要な書類です。事前に入居契約書を入手し、内容についてわからない点があれば契約する前にホームに確認してください。
(参考)
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)
第二十九条
7 有料老人ホームの設置者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該有料老人ホームに入居する者又は入居しようとする者に対して、当該有料老人ホームにおいて供与をする介護等の内容その他の厚生労働省令で定める事項に関する情報を開示しなければならない。
老人福祉法 施行規則 (昭和三十八年厚生省令第二十八号)
(法第二十九条第一項第三号に規定する厚生労働省令で定める事項)
第二十条の五 法第二十九条第一項第三号に規定する厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
十六 入居契約書及び設置者が入居を希望する者に対し交付して、施設において供与される便宜の内容、費用負担の額その他の入居契約に関する重要な事項を説明することを目的として作成した文書
(情報の開示の方法)
第二十条の七 有料老人ホームの設置者は、法第二十九条第七項の規定により情報を開示する場合は、次条に定める事項を書面により交付するものとする。
(法第二十九条第七項に規定する厚生労働省令で定める事項)
第二十条の八 法第二十九条第七項に規定する厚生労働省令で定める事項は、第二十条の五第十六号に規定する事項とする。
有料老人ホーム設置運営標準指導指針
13情報開示
⑴有料老人ホームの運営に関する情報
設置者は、老人福祉法第 29 条第7項の情報開示の規定を遵守し、入居者又は入居しようとする者に対して、重要事項説明書を書面により交付するとともに、パンフレット、重要事項説明書、入居契約書(特定施設入居者生活介護等の提供に関する契約書を含む。)、管理規程等を公開するものとし、求めに応じ交付すること。
12 契約内容等
⑴ 契約締結に関する手続等
一 契約に際して、契約手続、利用料等の支払方法などについて事前に十分説明すること。特定施設入居者生活介護等の指定を受けた設置者にあっては、入居契約時には特定施設入居者生活介護の提供に関する契約を締結しない場合であっても、入居契約時に、当該契約の内容について十分説明すること。